2006年8月
オリジナル設計タンデムスピーカー
ユニット:フルレンジAUDAX HP080GO ツィーター:morel MDT40 コンデンサー0.48μF


                         ******オリジナルタンデムの製作******

   少し前に作った防磁3男が想像以上に良い出来で、でも小型オリジナルでこれに負けないものを作れない
   だろうかとオリジナルにこだわっての製作です。ある程度の設計方針は立てていましたが、オフ会が近づいて
   慌てて製作しています。
   防磁3男と同じバスレフ方式では、設計者のフェイさんに経験・知識とも太刀打ちできるとも思えず、物量作戦に。
   防磁3男より多少大きくなるのは仕方ないとし、バックロード・ダブルバスレフ・タンデム・バーチカルツイン・TQWT
   を候補に上げてみました。小型バックロードは、少し前に製作したばかりで、それよりは小さくしたい。今回は、
   パソコン用スピーカーとして使える大きさを目指しています。ダブルバスレフは、これも大きさが大きくなりますし、
   自分の製作例では、低音は出るものの音の厚みが今ひとつと、苦手意識もあって却下。TQWTもやはり大きくな
   りますね。で、ユニットを沢山使えば間違いないと、バーチカルツインかタンデムです。どちらも作ったことないで
   すが、以前から興味を持っていたタンデムを作ってみたい気持ちが沸々沸いてきて。。。
   コイズミ無線のタンデムも評判良さそうです。でも、もう少し小さくしたい。

   ユニットは、ツイーターを付けるつもりでしたので、数値データを欲張ったものではなく中音域のしっかりした
   ボーカルに色気のありそうなものを探しました。何となくですが、ヨーロッパ製が音楽性が良さそうな気もしましたし。
   ツイーターは、評判が良さそうで以前買い置きしていたものです。

 


 図面です。

 空気室?は、もう少し大きい方がフルレンジユニット同士の交渉を緩和できていいような気もしましたが、全体の大きさを小さくしたかったため、この大きさにしました。バスレフダクトは、中高音の漏れを少なくするためL字型に。デザイン的にもバッフルのすぐ下に持って行きたかったので、この位置になっています。
 バスレフ周波数はfd=68.4Hz もう少し下を狙おうか迷いましたが、無難なところ?を狙ってみました。
 吸音材は出来るだけ使わない方が、元気な音がして好きです。今回は吸音材を殆ど使わず、数珠の残り板と激落ち君を少々。
数珠の残り板を取り付けたのは定在波の緩和になればと、ブリロン内部にもあった穴あき板の真似?です。 

 白いのは激落ち君。掃除に使う奴ですね。これも定在波の掃除を狙ったおまじないくらいなものです。

 エージング途中の感想では、いやな音も無くて大丈夫そうです。
 ひとまず完成。材料はラワン合板15ミリ。バッフル部分はMDFの15ミリです。バッフルがMDFなのは、、、実は、このスピーカーの仕上げを妻のトールペイントを予定しているのですが、ラワン合板では、木目をつぶすのが大変ですので、暫くしたらトールペイントのキャンバス用にMDFをラワン合板に貼り付ける予定だったからです。

 最初の音出し、、、低音感もいまいちで失敗作かと暫く鳴らしてみました。次の日に聴いてみると、あれっ、結構良くなってきたか?・・・エージングでどんどん変わってきます。

 この状態にてオフ会で聴いて貰いました。エージングもまだまだな状態でしたが、思いのほか評判も良くて満足です。
 MDFの4ミリを正面・側面・上面に貼り付けました。後は、トールペントの仕上げを待つばかりです。現在、この前に作ったショートバックロードへのトールペイントを妻がやっている最中で、このスピーカーの仕上げはいつになることやら。。。

 フルレンジユニットを2つ使ったと言えど、やはり8pユニットですので、大型ユニットと比べると差はあります。それでも、スピーカーを並べて音出しすれば、これが鳴っているとはわからないくらい厚みのある音が出てきます。

 ツイーターは接続なしと有りでは、断然有りの方がいいです。ただ、ツイーターの値段はバカに出来ないので、コストパフォーマンスを考えると微妙でしょうか。0.48μFでの接続ですので、もう少し安価なツイーターでもいいのかも知れないですね。

 この、AUDAXのユニット、ボーカルも艶があって音楽性のある音で、好みの音です。
 スピーカーターミナルはフルレンジとツイーター単独で接続できるようになっています。ツイーターはコンデンサー0.68μF一発繋ぎです。後に0.48μFに変更。

 ユニットは現在小さなビスで止めていますので、仕上げが出来たところで、ユニット部分は黒色に変更予定。バッフルを止めるネジは、仕上げの色にもよりますが、金色の塗装などをするかも知れません。
  2007年3月、仕上げが終わりました。妻のトールペイントの予定でしたが、木目部分はサンゲツリアテックにしています。下のFostexタンデムで一度貼っていますので、少し反省点を盛り込みました。今回の方が上手く貼れたと思います。シートの継ぎ部分重ね部分がどうしても張り物っぽく見えますので、その継ぎ目を何処に持って行くかが考えどころですね。今回は重ね貼はやめています。

 黒のバッフル部分は、ハンマーライトを塗装しました。バッフル部分はMDFからフィンランドバーチ材に変更しています。



2007年1月
オリジナル設計タンデムスピーカー2
ユニット:フルレンジFostex FE83+FE107E




                         ******オリジナルタンデム2の製作******

   オリジナルタンデムが結構良かったので、引き続き小型タンデムの製作です。構想は1号機のエージングの時
   既に固まっていました。製作は気合いを入れないと出来ませんので、年を越してからの製作です。
   
   fe83で聴くボーカルが好きでしたので、これをメインにしたボーカルをBGMで聴くためのスピーカーです。
   fe83は、BS-8に納めていたもののやはり低音の量感が足らない。TQWTに入れてみましたが共鳴がイマイチで
   fe87eに変更。
   その後fe83用に作ったつもりのショートバックロードでも、結局低音の量感が今少しでSA/F80AMGに変更しています。
   今回は、それなりに納得のいく音になった?ユニットを交換してしまおうという考えは今のところ無いです。

   当初、バスレフダクトから中高音が盛大に出ていたのですが、こっそりコイルをfe107eに付けることで、かまぼこ型の
   音になりました。あくまでボーカル向けの癒しスピーカーを作りたかったので、狙っていた音に近づいたとおもいます。
   ゴリゴリ感は全然無いですけれど。。
   
   近いものとしてfe87eのTQWTと比較試聴しましたが、箱で共鳴させているTQWTの方が音が少し膨らんだ感じです。
   こちらはfe107eで低音を補強しているわけですので、バスレフの音です。

 
 側板と底板以外は手元にあったものです。以前バッフルを変えながらの実験用スピーカーを試作したときの残り材です。
 中間に入っているFE107Eマウント用の板はカットを1箇所入れて端材を空気室裏板にしています。
 板はラワン合板の18ミリですので、しっかりした厚みがあります。
側板と底板はMDFの15ミリを東急ハンズにてカットを頼んでいます。
 バスレフ周波数はfd=62.1Hz もう少し上げようかどうか迷いました。 
 空気室吸音材は、前回と同じ数珠の残り木と激落ち君を少々のみです。本体側はミクロンウールをこの程度。取り外しできる底板には激落ち君を貼っています。


音を上げても箱鳴りが僅かです。バッフル・天板が18oと厚いためか、側板と厚みが違うことが幸いしたか、、

    ※コイル未装着(2mちょっとの地点にて)
    100ヘルツ前後のディップが聴いていても結構寂しい
    感じでした。

    ※コイル追加(2mちょっとの地点にて)
    上の方が下がったためか100ヘルツ前後の落込みも
    余り気のならないレベルに。グラフでは僅かですが、
    聴感は結構変わりました。
 ※今回の仕上げ

  スピーカーの仕上げに使うための木目シールが届きま
  した。小型のものが対象でしたので、少し濃いめの木目
  を選びました。サンゲツのリアテックと言う材料でシール
  になっています。
  これの金属製の柄など、ときどきEV扉に貼ってありま
  す。