2001年 左:オリジナル設計(ビーモス)
ユニット:FE108ESU
右は、D-105

 形に抵抗のあったスワン型、不思議なものでその音が憧れになってくると形への抵抗が無くなってきます。ちょうどFE108ESU用にと、スーパースワン消費税なるものの設計が雑誌に記載された後でしたので、これを元にオリジナルなものを作りました。音道はスーパースワンより40センチほど長くしました。正面から見た幅をはじめに決めて、後は音道の広がりから奥行寸法が自動的に決まりました。
 実験機用意味合いが強かったため、首と胴体を別構造としています。置き場所から下部開口としましたが、足を取って直置きにして後部の板を外せば、後部開口となるようにもしてあります。

 仕上は、D-105と同じく突板にオイル拭きして蜜蝋。写真で足に紐が巻いてあるのは、突板の接着の固定のためです。ヘッド部分は石調の吹付です。メインで使うことを意識して結構気合いを入れて作りました。板材はシナ合板ですが、今考えれば、突板を貼るならラワン合板で良かったです。シナ合板より、ラワン合板の方が元気良くなるような気がしています。

 ビーモスの名は家族が命名。ちょうどその頃家族で流行っていた「ゼルダの伝説」のなかのビームを放つ石の怪物の名前です。

この角度で見ると、スワンの鳥と言うより下の写真のイメージですね。これは、息子の小さい頃の写真。この頃は可愛かった。  引っ越しまでメインの座を維持しましたが、引っ越した後音量を上げて鳴らしてみたら箱鳴りが耳についてダメでした。いろいろ対策するもうまくいかず結局胴体部分は処分してしまいました。


 図面のPDFファイルです

ちょっと見にくいですが、周波数特性です(試聴位置:距離2m)



2002年 オリジナル設計(千尋スピーカー)
ユニット:FF85K

 トールボーイ風のバックロードは出来ないだろうかが最初です。半年ほど前に作成したオリジナル設計のダブルバスレフ「千尋スピーカー」、これはバスレフ計算もせずに作成したという優れもの。そのバランスの悪い音にビックリしたものです。当時「千と千尋」のDVDが発売された頃で、娘は名前が同じと言うこともあって、アニメの中で何度も自分の名前を呼ばれるのが嬉しくて、何度も何度もこのDVDを見ていました。私は絵を描くのも好きな方ですので、そんな訳でこの絵を描いた訳です。

 その時のバッフル部分は再利用したいと言うのが設計当初からの考えでしたので、スピーカーの寸法もそれで決まりました。音道はトールボーイ風から上下に3本とシンプルです。空気室は少し大きめにして後で調整できるように考えています。空気室形状も平行面を出来るだけ少ない形に。音道3本ということで、中高域の漏れを心配してホーン出口は後ろに持っていきました。

 仕上は、絵の部分は妻のトールペイントの材料を使ったもの。それ以外はワシン漆です。漆は色の深みを出したいと、黒を塗った後青を上塗して下地の黒が少し見える塗り方にしました。

 音は下の方はそれほど延びていないです。ユニットをFE83・FE87E・FF85Kと聴き比べて結局元気の良いFF85Kを取り付けています。バックロードの場合音道3本はなんとなく少ないのではと思いました。この後のバックロードの設計は音道7本は必要だなどと勝手な持論で設計しています。もちろん、エクスポネンシャルホーンを目指せば音道の本数など関係ないのでしょうけれど。


 左は製作途中のもの、材質はMDF。変形したエンクロージャでしたので加工しやすいMDFを使用。
 右はダブルバスレフのバッフルを鋸で切り落としたところ。新作バックロードに貼り付けます。


 図面のPDFファイルです

 元々車の後ろに載せるつもりでダブルバスレフを作成しました。置いてみたら結構大きい。
バックロードになって現在も縦置きで使用していますが、
本来は横置きがよいのでしょうね。